Rail or Fly

レールに乗るのか、飛び降りるのか、迷っているきみに届けたい。

人に何かをお勧めする時に必要な座標軸の話。

「おススメの音楽(小説、映画、マンガetc...)って何かないですか?」

 

この問いに答えるためには、3本の座標軸が必要だ。

 

一般受けするかどうか、相手の好み、そして自分の好みだ。

 

 

 

「一般受けするかどうか」の座標軸が必要となるのは、相手がその分野について初心者である場合だ。

 

例えば…。ロック・ミュージックを聴いてみたいという人には、まずはTHE BEATLES(といってもRubber Soulあたりまで)やOasisを勧めるのではないだろうか?

 

ロック史において重要だからと言って、いきなりPink FloydやSex Pistolsを勧めるのはいただけない。長すぎて意味不明だとか、サビがないじゃんとか、音がむさくるしいとか言われるのがオチだ。

 

 

 

「相手の好み」の座標軸が必要となるのは、相手がある程度その分野について知っている場合だ。

 

ロックと一口に言ってもその幅は非常に広い。ゴリゴリのハードロックとピコピコしてるポストロックとでは天と地ほどの差があるし、UKロックとUSロックは基本的に全然違う音楽だ。

 

相手の好きな感じや雰囲気を捉えつつ、よく似たテイストの作品を勧めることができれば感謝してもらえる。国や時代を超えることができればなおよい。

 

最近の例だが、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTが好きな人にThe Stoogesを勧めてみたり、The Beach Boysが好きな人にThe Byrdsを勧めてみたりして、割と好感触を得た。まあ、そんな感じ。

 

 

 

最後に、「自分の好み」の座標軸が必要となるのは、相手が自分のことをもっと知りたいと思ってくれている時だ。一番よくあるケースは「(恋愛的な意味で)好きだと思ってもらえている時」ですね。

 

かのモテキには「女子が得体の知れない洋楽を聴いている時はたいてい彼氏の影響」という旨の名言(一字一句確かであるかは定かではない)が記されているが、まあ女の子に限らず人間ってそんなもんだよね。

 

「自分の好み」の座標軸は人に対してめったに明らかにすることはないが、持っておかないとただ世の中や他人の好みに合わせているだけの中身すっからかんだと見なされてしまう。あと、この座標軸がないと単純に楽しくない。

 

 

 

いろんな分野のものを知っていく時、この3つの座標軸を意識してみると、割とおもしろかったりする。