Rail or Fly

レールに乗るのか、飛び降りるのか、迷っているきみに届けたい。

音楽

人に何かをお勧めする時に必要な座標軸の話。

「おススメの音楽(小説、映画、マンガetc...)って何かないですか?」 この問いに答えるためには、3本の座標軸が必要だ。 一般受けするかどうか、相手の好み、そして自分の好みだ。 「一般受けするかどうか」の座標軸が必要となるのは、相手がその分野につ…

The Velvet Underground & Nico - The Velvet Underground / Andy Warhol が遺した、ロックという新しい芸術のかたち。

1960年代の中ごろ、ニューヨークで新しい芸術の試みがなされようとしていた。 中心となった人物は Andy Warhol。50年代に広告業界のデザイナーとしてキャリアをスタートさせた Warhol は、50年代末からアーティストに転身し、「シルバー・ファクトリー」と名…

Please Mr.Lostman - the pillows / いつか忘れ去られる運命であっても歌い続ける。1人でも、聴いてくれる人がいる限り。

ブログで何かを発信するという行為は、そう楽なものではない。 特に僕にとっては、ブログは無味乾燥な情報を掲載する場所ではなく、自分のメッセージを書きつける場所であるから、なおさらだ。 一生懸命書いても、誰にも届かないのではないか…。届いたとして…

IT'S A WONDERFUL WORLD - Mr.Children / 聴くと少しだけ救われる、短編映画の傑作集のようなアルバム。

桜井和寿の病気による2回目の活動休止の直前に出された、Mr.Childrenの10thアルバム。「秩序のない現代にドロップキック」「わずかにあるマネーで誰かの猿真似」と、醜い現代社会を痛烈に批判していた彼らが、その醜さすらも美しいと捉えてしまおうと歌う、…

The Bends - Radiohead / 「普通の人」になりたいという願望に苦しむ、すべての「変わり者」への応援歌。

ロックでやれることは、もうあらかたやり尽くされてしまった…。そんな世紀末感の漂う1990年代に彗星のように現れた、Radioheadの2ndアルバム。1stアルバムで見せたトリプルギターのアンサンブルの、ひとつの完成形を提示する名作である。 the bendsは「潜水…

名前をつけてやる - スピッツ / 情けない青春が詰まった、幻想的な絵本みたいな音楽。

スピッツ。日本人ならたいていの人が、このバンドの名前くらいは知っているだろう。彼らの代表曲の1つ"空も飛べるはず"は、しばしば学校の合唱用の曲として取り上げられるほど、世の人々に浸透している。しかし、スピッツというバンドは、「音楽の教科書に載…

Q - Mr.Children / メジャーど真ん中にいるバンドが繰り出した、渾身の実験作。

ミスチル、と言えば、みなさんはどんな曲をイメージするだろうか。1990年代に青春を過ごした人なら、"innocent world"や"Tomorrow Never Knows"と言った懐かしい名曲たちを、今20歳前後の人なら、"Sign"や"しるし"を、それぞれイメージする、ということにな…

The Stone Roses - The Stone Roses / 水のような、極上の透明感。

最初にこのアルバムを聴いた時、あまりにもすっと聴けて「あれ?もう終わったのか」と拍子抜けしてしまった。それほどまでに、このThe Stone Rosesのセルフタイトルアルバムは、聴き手に違和感を与えずスムーズに流れてゆく。かといって印象に残らないかとい…

FUTURAMA - SUPERCAR / 退屈な日常にも名曲は流れてるよって、教えてくれる名盤。

西暦2000年。この世界とは違うどこかの並行世界のお話。1961年に始まったアポロ計画は順調に進行し、とうとう37号が宇宙に向かって旅立った。星の落ちてくるような夜、SHIBUYAの街は風に乗るサーフボードが行き交う。しかし、それが特別な光景というわけでは…

White Light/White Heat - The Velvet Underground / きみは、この白い熱を感じるか。ロック史に残る傑作。

クールに、しかし心たぎらせて。白熱、という日本語の直訳がぴったりな、The Velvet Undergroundの2ndアルバム。例えば宇宙に浮かぶ星の温度を知りたい時、その星の色を手がかりにすればよい、という話は、聞いたことがあるかもしれない。赤よりも黄よりも、…

サワヤカ☆ギターロック、DRIVEとALRIGHT/スーパーカー

アコギのキュッキュッというグリッサンドが印象的なDRIVE。軽快なシャキシャキしたギターストロークとは裏腹に、コードはけっこう気持ち悪い。バンドスコアではナカコーがこんなことを言っている。「スーパーカーで初めて作った曲。いろいろなスタジオで、こ…

スピッツの魚について

スピッツといえば、「空も飛べるはず」「ロビンソン」「チェリー」などで有名なポップバンド、というイメージが強い。「空も飛べるはず」は音楽の教科書に載っていたり、学校の合唱曲として使われたりしているし、ここからもスピッツは「毒のない、悪く言え…

自分探しは大いにやるべしという意見。あるいは、僕の好きな音楽の遍歴。

今日は「大学時代に自分探しをやっておけ」という話を書く。 「大学時代にやっておくべきこと」っていうテーマを扱ってるブログ記事や本はたくさんある。たぶん扱いやすいテーマだからだろう。一定以上の年齢であれば、いろんな人が自分の経験を(ドヤ顔で)…

ノスタルジーと透明感、スーパーカーというバンド

最近仕事があまりにも…な感じなので、夜は若干音楽に逃避している。今日は、僕のとても好きなバンドの一つ、スーパーカーを紹介しようと思う。 高校の終わり頃から邦楽ロックにハマった僕は、「ロキノン系」(ロッキンオンジャパンという音楽雑誌に載るよう…

はぐれた時の隙間ならきっとすぐ埋まるよ?ミスチル編

辛いことがあった日には、音楽を聴いて日本を思い出す。初めてその曲を聴いた時のことが鮮やかに思い出されて、僕はしばし思い出に浸る。音楽は心のタイムマシンとは、よく言ったものだ。 僕の音楽のルーツは、父親がよく聴いていたMr.Children。今でもバリ…

このブログを書いている人間について。

どうもこんにちは。はじめさけと申します。 どんな経路を辿ってあなたがこのブログを読んでくださっているのかはわかりませんが、インターネットという広い海の中からこのブログを見つけていただいてありがとうございます。 一応、自己紹介をしておきます。 …